2012/01/05

2001年宇宙の旅

2012年が始まった

幼い頃の私は2012年はどんな世界になっていると思っていたのだろう

通信手段ひとつを例に取ってみても大きな変化がある
大好きな男の子の家に電話するのも黒電話で
緊張しながら家族に本人を呼び出してもらっていた
激変する昭和のまっただ中で育った
30年後にはこんなに通信が簡易になるなんて想像さえできなかった

携帯電話を持ってない人のほうが不思議がられ
なおも便利さとスピードを求めてタブレット端末の普及へと移行してゆく現在
パーソナルコンピュータが各家庭にあるのも当たり前になり
あらゆる機械の制御がコンピューターにゆだねられている
私たちの生活の中で、いったい何がコンピューターに制御されていて
何が自分自身の手で制御できているのか
正しく判断できる力が今の私にあるだろうか?
そんな想いを抱きながら
この映画を思い出した

「2001年宇宙の旅」

スタンリーキュービック監督、脚本で作られている
原案製作の段階で
豊富な科学知識を持つSF界の大御所アーサーCクラークとアイディアを出し合い
クラークが小説として書き、そのあとキュービックが脚本を書いたらしい






20才くらいの時にレンタルビデオで映画を見た
導入部分に「ツゥアラトゥストラはかく語りき」という
有名なクラシック交響曲が鳴り響く
猿が骨を持って何かをたたいてる
宇宙船の中で人が冬眠している
宇宙船のコンピューターの名前はHAL
だいたいこのくらいまで見たらいつも眠ってしまってて
あっという間に一週間過ぎて
さっぱり意味もわからないまま返却するパターンが何度か続き
倍速ボタン押しながらの飛ばし飛ばし鑑賞をした結果
難解な映画が、ますます意味がわからず
映像の美しさのみに感動をして
それでも何かがわかった気になっていたあの頃の私

そして、クラークの書いた小説を読んでみた



















やはり大きなキーワードである「モノリス」の意味
HAL自身が意思を持って人を殺そうする意味
(本当にHALの意思なのか?)
「意味」を知って納得したいタイプの私には
小説を読んでやっと納得できた場面が多々ある
特に「モノリス」自体を見た事も聞いた事も無い時点で
画面に出てきた巨大な四角い物体の持つ意味など理解できるはずがない
映像が持つ力と、文章が持つ力の「差」のようなものを感じた

もちろん映像が持つ壮大さ
(製作された年代を考えると宇宙船とか宇宙服とかかなりイケテル)
そして全編鳴り響くクラシック音楽の効果のすばらしさは
映像でなければ味わえない

ストーリーはもう有名な作品なのでここではあえて紹介はしない

文明というものの到達点はどこなのか?とか
進化は誰のために?という根源的な問いをどこかに持ってるあなた
2012年の始まりに今一度
この「2001年宇宙の旅」読んでみて
そして、映像を今一度、見直してみるという
セットでの鑑賞をおすすめする


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